ヤター小説書イタヨー!!

友達からだいぶ前に出された小説の課題を書いてみました。





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ちょっと聞いてくれよ。
昨日の早朝にさぁ公園のベンチで本を読んでいたんだよ。もちろんエロ小説な。
外で読むエロ本は最高に刺激的だ。


俺は小説に夢中になっていて、横に男が座っているのに気が付かなかった。


でも気が付かされた。

だってそいつはいきなり俺に大声で話しかけてきたからだ。

「ミスター、俺は動物園に行ってきたんだ!」ってな。


はぁ?知るかよ。勝手にどうぞ。
酔っ払いのようだ。

そいつの顔を見る。
自分と同じ位の年齢だと思うが、この時間に公園にいるって事は、
やはり俺と同じくニートなのだろうか。


そんな事を刹那に考えてるうちにもそいつは俺に話しかけ続けていた。


北へ向かっているとか言ってた気がする。
もう正直俺はエロ小説の続きが気になってしょうがなかったので、話なんて聞いちゃいなかった。

そんな俺にお構いなしに、そいつは動物園の話をし始めた。

「あそこは臭くて、人間が居れる場所ではないぞ。あそこにいる動物たちは生きながらにもう
死んでしまっている。あそこはだめだあそこはだめだ・・・・
あそこの・・・65番通りのあの動物園は腐っている。」

むにゃうにゃとそんなことを言った。


おかしいな、と俺は思った。
65番通りに動物園は無かったはずだ。
まぁしかし、酔っ払いの言うことだし、とあまり気にしなかったんだが。

次第に酔っ払い男は目が虚ろになって行った。
眠るのだろう。

俺はチャンスだと思って公園を後にしようと思った。
幸い季節はもう春。放置しておいても凍え死ぬとか、そんな事は無いだろう。


そして俺はベンチから立とうとした、
すると
「おいお前!これを預かってくれ」
男は驚くくらいに目を見開いて、俺を見ながら大声でそう言った。

“これ”――。
黒いフロッピーディスクだった。


うわー。どうしよう。
まさか、こんな気持ち悪いベタベタなハリウッド映画みたいな展開に?!


俺は勘弁してくれと感じたが、その男の表情があんまりにも怖かったので受け取ってしまった。


そして急いで家に帰った。


俺は家で一枚のフロッピーディスクを眺めながら、
国家機密を握りスパイに狙われる自分や、
地球滅亡の事実を知り、宇宙に出てヒーローになる自分を想像したりしていた。


そして恐る恐るフロッピーディスクの中身をパソコンで確かめた・・・。











「ギシギシアンアン」












短いエロ動画が一つ入っていた。



他には何も無い。
隠しファイルも無かった。







流石に笑ったね。
んで泣いた。


こんなモンだよなぁ。
なにを期待したんだろう、俺。
身の程を知れってね。






とまぁ、ここまでが昨日あった話だ。



――今日テレビで朝のニュースを見て驚いた。

公園で男が一人死んでいたそうな。
昨日俺がいた公園だ。
死因は麻薬。
死因にもびっくりだが、男の素性にも驚いた。
その男は65番どおりにある拘置所から脱獄した大物死刑囚だったそうな。
25人殺してきたやつらしい。


「あはは。動物園とは拘置所のことか。なるほどネ。」


俺はそう口に出して言ったあと、震えが止まらなくなり、
訳も無くエロフロッピーを二つに折ってゴミ箱に捨てた。


しばらく外でエロ小説を読むのは控えようと思ったね。

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う〜ん、オチがイマイチ。