“凡ては夢の中”

続巷説百物語 (角川文庫)

続巷説百物語 (角川文庫)

ゆっくりと読み進めていた『続巷説』も、今日でやっと読み終えました。
「船幽霊」ではテンションが何故かとても上がり
「死神 或は七人みさき」では死神たちの非道さに戦慄し、又市の術に畏れおののいて、
そして「老人火」では、悲しいと言うか淋しいというか…。うおお、胸が潰れそう。
読み進めるうちに百介への感情移入は激しくなってしまってるんで…、
あの終わり方に、多くの人が胸を痛めてきたのだろうなぁ。


作中の"いい知れぬ喪失感"って言葉がどんぴしゃかな…。
もう持ち歩いていない帳面とか、諸国廻りやめたとか、言葉に出しつつ既に諦めている夢とか、
そういうくだりに一番涙腺を刺激されました。


明日にでも『後巷説』を買いに行こう。